今回も解剖です。
覚えても忘れやすいので確認程度に。
過去問からの出題
第5回-24
第5回-24
次の記述について、正しい文章を解答して下さい。
a. 内耳では、前庭と三半規管が聴力、蝸牛が平衡感覚を分担している。
b. 中枢神経系は脳と脊髄から構成されている。
c. 下垂体後葉からはオキシトシンとバゾプレシンのホルモンが分泌されている。
d. 脳幹は中脳、橋、延髄からなる。
e. 脳神経核は中脳(動眼、滑車、三叉)橋(三叉、外転、顔面、内耳)延髄(三叉、舌咽、迷走、副、舌下)にある。
a.×聴力:蝸牛、平衡感覚:前庭、三半規管
b.○
c.○
d.○広義:間脳、中脳、橋、延髄、狭義:中脳、橋、延髄
e.×
第6回-39
第6回-39
内耳道内部の神経束を構成するものを選択してください(正解3つ)
1.顔面神経
2.蝸牛神経
3.外転神経
4.上前庭神経
5.三叉神経
a.○
b.○
c.×
d.○上前庭神経と下前庭神経が合わさり前庭神経となる
e.×
第10回-28
第10回-28
脳神経で関連のある組み合わせを選択してください。(正解 3 つ)
1.外転神経 – 正円孔
2.舌下神経 – 頸静脈孔
3.顔面神経 – 小脳橋角部
4.動眼神経 – 海綿静脈洞
5.視 神 経 – マイヤーループ
1.×外転神経は上眼窩裂を通る
2.×舌下神経は舌下神経管を通る
3.○
4.○
5.○
第10回-35
第10回-35
頸部の解剖について正しいものを選択してください。(正解 2 つ)
1.反回神経は右側の方が左に比べ長い。
2. 梨状陥凹は下咽頭がんの好発部位である。
3. 中咽頭は硬口蓋・軟口蓋移行部から喉頭蓋谷までをいう。
4. 黄色靭帯は椎体と椎間円板の後面に沿い、脊柱管の前壁を縦走する。
5. 腕神経叢は前斜角筋と後斜角筋の斜角筋隙を走行する。
1.×左が長い
2.○
3.○
4.×椎体と椎間円板の後面に沿うのは後縦靭帯
5.×斜角筋隙は前斜角筋と中斜角筋と第1肋骨で囲まれた部位であり腕神経叢が通る
第12回-39
第12回-39
図に示す脳神経の組み合わせで正しいものを選択して下さい。(正解 1 つ)
1.A滑車神経B内耳神経
2.A動眼神経B顔面神経
3.A外転神経B顔面神経
4.A動眼神経B内耳神経
5.A滑車神経B内耳神経
1.×
2.○
3.×
4.×
5.×
第14回-48
第14回-48
MR画像を以下に示す.描出されているものはどれか。3つ選べ。
- 海馬
- 被殻
- 大脳脚
- 視神経 (視索)
- 三叉神経
1.○
2.○
3.×
4.×
5.○
第16回-6
第16回-6
正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 視神経は中脳から起こる
2. 外転神経は橋から起こる
3. 動眼神経は橋から起こる
4. 眼神経は三叉神経から起こる
5. 上顎神経は顔面神経から起こる
1.×間脳
2.○
3.×中脳
4.○
5.×三叉神経
第16回-38
第16回-38
正常解剖の頭部 MRI を示す。矢印 a,b の脳神経はどれか。2つ選べ。
1. V 三叉神経
2. VI 外転神経
3. VII 顔面神経
4. VIII 内耳神経
5. IX 舌咽神経
1.
2.
3.○a
4.○b
5.
まとめ
出題は脳神経核の場所、関連のある組み合わせ、画像解剖などがほとんどで第○神経は何?みたいなのはないですね。
それでも一応覚えておきましょう。
まずは
有名なやつで「かいでみるなんたら〜〜」はあまり好きではないので以下のように番号と照らし合わせて覚えました。
1嗅神経 一休さん
2視神経 ニシン
3動眼神経 散瞳
4滑車神経 シカ
5三叉神経 誤算
6外転神経 無害
7顔面神経 七面鳥
8内耳神経 初耳
9舌咽神経 吸引
10迷走神経 10名様
11副神経 いい服
12舌下神経 いつしたか
どこから起こるか
1嗅神経-大脳
2視神経-間脳
3動眼神経-中脳
4滑車神経-中脳
5三叉神経-橋
6外転神経-橋
7顔面神経-橋
8内耳神経-橋
9舌咽神経-延髄
10迷走神経-延髄
11副神経-延髄
12舌下神経-延髄
*大間の中2の教師は遠視*
大脳1、間脳2、中脳3〜4(2)、橋5〜8(4)、延髄9〜12(4)
それぞれについて
1嗅神経
匂いに関わる神経、そのまんまですね。
2視神経
見ることに関わる神経、またそのままです。
3動眼神経
眼球運動に関係します。また縮瞳にも関係し動眼神経麻痺が生じると散瞳が見られます。
ゴロの『散瞳』と合わせて覚えましょう。
ちなみに麻痺の原因としてIC-PC動脈瘤などが挙げられます。
4滑車神経
眼球運動に関係します。
5三叉神経
眼神経、上顎神経、下顎神経に分かれそれぞれ顔の感覚に関わります。眼神経という名ですが目の動きとは無関係です。
感覚を担うため神経に動脈が触れて圧迫すると痛みが出現し、三叉神経痛が生じます。この触れてしまう血管は上小脳動脈(SCA)です。
三叉神経は顔の感覚ですが顔の動きは顔面神経が担います。なので顔面神経が圧迫されると顔面神経麻痺となります。
あと三叉神経は噛んだりする動きに関係します。
また、舌の知覚にも関わり前2/3を支配します。
6外転神経
眼球運動に関係します。
3・4・6が目の動きに関係する神経なので三四郎は目をキョロキョロと覚えましょう。
7顔面神経
顔の動きに関わります。麻痺するとよく聞く顔面神経麻痺というものになります。
前下小脳動脈(AICA アイカ)と触れることで生じることがあります。
また耳下腺を通るため顔面神経麻痺の場合耳下腺腫瘍を否定する必要があります。ただし非造影MRIで耳下腺内顔面神経の描出は困難。
舌の味覚に関わり前2/3を支配します。
8内耳神経(聴神経)
蝸牛神経、前庭神経に分かれます。
蝸牛神経は聴くことに関する神経、前庭神経は平衡感覚に関する神経です。
9舌咽神経
嚥下・構音に関わります。
舌の知覚・味覚に関わり後ろ1/3の知覚・味覚を担います。
舌についてまとめると後ろ1/3の知覚・味覚は舌咽神経が、前2/3の知覚は三叉神経が、味覚は顔面神経が支配しています。
10迷走神経
上に同じく嚥下・構音に関わります。
反回神経に分かれ右反回神経は鎖骨下動脈の下を、左反回神経は大動脈弓の下を回る。そのため左が長い。
気管や食道に分布し声を出すことに関わります。麻痺すると嗄声となります。
心臓や胃や腸にも分布します。
11副神経
胸鎖乳突筋、僧帽筋を支配します。
12舌下神経
舌の運動に関わります。
脳神経の経路
いわゆる通る孔ですね。
これも語呂作りましたが語呂と言っていいのかわからないのでサラッと見てください。
三叉神経は眼神経、上顎神経、下顎神経に分かれそれぞれ違う経路のため気をつけましょう。
さいごに
今回も解剖でしたのであまり技師としての勉強にはならなかったかもしれません。
それでも試験に出そうな解剖をまとめておこうかと思います。
出題
第5回-24,第6回-39,第10回-28,第10回-35,第12回-39,第14回-48,第16回-6,第16回-38
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