MRI認定試験過去問解説 第5回-1【ラーモア方程式】

ラーモア方程式についての問題で、MRIの基礎の基礎ともいうべきものです。

目次

問題

ω0=γB0で表される関係について、正しい記述を選択してください。


a.磁気共鳴現象の基本を示し、ラーモア方程式と呼ばれる。
b.ω0は角振動数を表し、単位は1/radである。
c.γは磁気回転比と呼ばれる比例定数である。
d.γは静磁場強度によって異なる値を持つ。
e.B0は磁束密度を表し、単位はWb/m2である。

 

解答・解説

a,c,e

ラーモア方程式

プロトンを外磁場B0に置くと歳差運動を始めます。プロトン自身も自転をしているので、よくコマの様な動きと例えられます。
プロトンが外磁場で歳差運動する速さはラーモア方程式ω0=γB0与えられます。

ω0:角周波数〔rad/s もしくは Hz〕
γ:磁気回転比〔rad/(T.s) もしくは Hz/T〕
B0:磁場の強さ〔T〕

磁気回転比γは核種によって異なり、1Hでは42.58MHz/Tです。(267.4・106rad/Ts)

MRIに入れた時の角周波数

① 1.5Tでの1Hの角周波数は

42.58×1.5=64MHz/s

② 3Tでの1Hの角周波数は

42.58×3=128MHz/s

磁気回転比γは核種固有磁場強度に依存しません

磁束密度 B

単位面積を通過する磁束のことです。〔Wb/m2

まとめ

ここは暗記でもいいので絶対に覚えておきましょう。

参考書籍・文献

MRI完全解説第2版 P27
MRIの基礎パワーテキスト P26
など

 

解答に関して、今まで培った知識や書籍・文献を参考に導出したもので、私の認識不足により間違っている可能性もございます。ご理解いただいた上でご参考ください。

MRI認定試験の合格を目指している方のお手伝いができればと思っています。

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