認定試験お疲れさまです。久々の投稿となります。
第18回の過去問が認定機構にアップされていたので解答を作成していこうと考えています。まだ作成途中ですが先に記事として投稿してしまいます。順次作成していきますね。
最近更新しておりませんが、なんとか作成しますのでよろしくお願いいたします。
2022年10月出題、問題数50問
第1部
問題 1 脊髄の多発性硬化症が疑われている20歳の女性患者の頸椎・頚髄 MRI 横断像の撮像について、若手の技師に聞かれた。最も望ましいアドバイスはどれか。
1. 『T2 強調像を撮像してください』
2. 『T2*強調像を撮像してください』
3. 『FLAIR 像を必ず撮像してください』
4. 『椎間板ごとにそれに平行で撮像面を設定してください』
5. 『椎間板の部分を細かく(狭い間隔で)3 枚は撮像してください』
問題 2 骨軟部疾患について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 腱板損傷は棘下筋に好発する。
2. 円板状半月板は外側に好発する。
3. テニス肘は主に尺側手根伸筋の起始部の疾患である。
4. TFCC(triangular fibrocartilage complex)損傷は手関節尺側に好発する。
5. SLAP(superior labrum anterior and posterior)損傷は股関節唇の上部に好発する。
問題 3 ガドリニウム造影剤について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. T1 短縮効果がある。
2. T2 短縮効果がある。
3. ガドリニウム自体は無毒である。
4. ガドキセト酸ナトリウムは環状型である。
5. 環状型は線状型より体内に沈着しやすい。
問題 4 肩のMRI 画像を示す。マジックアングルアーチファクトの影響を受けている部位はどれか。
1. 棘上筋腱
2. 棘下筋腱
3. 肩甲下筋腱
4. 上腕二頭筋短頭腱
5. 上腕二頭筋長頭腱
問題5 一般的な血管走行について正しいのはどれか。
1. 門脈は肝臓の区域間を走行する。
2. 右総頸動脈は大動脈から分岐する。
3. 後下小脳動脈は椎骨動脈から分岐する。
4. 上腸間膜動脈は十二指腸水平部の後面を下行する。
5. 大腿骨頭を主に栄養する動脈は内腸骨動脈から分岐する。
問題6 磁場均一性が0.3 ppm / 60 cm DSV(Diameter Spherical Volume)の3.0Tマグネットは磁場中心から半径(ア) cm の領域内での磁場強度差が(イ) mT 以内である。正しい組み合わせはどれか。
1. (ア)30 (イ)0.009
2. (ア)30 (イ)0.0003
3. (ア)30 (イ)0.0009
4. (ア)60 (イ)0.009
5. (ア)60 (イ)0.0003
問題 7 磁気回転比を表す式はどれか。ただし、B は磁束密度[T]、f は周波数[MHz]、角周波数を 2πf とする。
1. 3f / B
2. 6f / B
3. 2πf / B
4. 3πf / B
5. 6πf / B
問題8 スライスの選択について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. スライス厚は受信バンド幅に比例する。
2. スライス選択傾斜磁場の強度を強くするとスライス厚は厚くなる。
3. スライス選択傾斜磁場の印加後は同じ面積の負の傾斜磁場を印加する必要がある。
4. 励起パルスの周波数帯域を狭くするとスライス厚は薄くなる。
5. 励起パルスの印加時間とスライス選択傾斜磁場の印加時間は同じである。
問題9 SWI について正しいのはどれか。
1. 流速による位相シフトの影響を受けやすい。
2. 強度画像を用いて石灰化と出血の鑑別ができる。
3. 位相画像に対しローパスフィルタを用いて補正する。
4. 位相マスクは位相の正負のずれに基づいて作成される。
5. T2*強調画像より磁化率の変化による位相ズレの感度が低い。
問題10 拡散強調画像について正しいのはどれか。
1. b 値の単位は平方メートル毎秒である。
2. IVIM は灌流の影響を除外した拡散のことを言う。
3. FA 画像の作成には 3 軸以上の MPG 印加が必要である。
4. 拡散の異方性が完全に無い場合、FA 値の算出はできない。
5. 拡散係数の算出には 2 つ以上の b 値による撮像が必要である。
問題11 MT 効果について正しいのはどれか。
1. 脂肪が高信号になる。
2. 高速 SE 法は SE 法より影響が弱い。
3. 高速 SE 法はオンレゾナンスパルスの影響が強い。
4. 観察法としてオンレゾナンス法とオフレゾナンス法がある。
5. 頭部 MRA への適応目的は血管の信号を低下させることである。
問題12 k 空間と画像再構成について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. k 空間の座標軸は空間周波数である。
2. 実信号は奇関数、虚信号は偶関数である。
3. 空間周波数の単位はサイクル数/時間で示される。
4. ハーフフーリエイメージングは FOV が半分になる。
5. 実空間と k 空間は互いにフーリエ変換の関係にある。
問題 13 高速 SE 法について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. GRE 法に比べ磁化率効果を受けやすい。
2. ETL を増やすと撮像可能なスライス枚数は増加する。
3. k 空間の中央に充填するエコーの TE を実効 TE と呼ぶ。
4. T2 フィルタリングにより T2 値の短い組織が強調される。
5. 印加される複数の再収束パルスにより MT 効果を生じる。
問題14 GRE 法について正しいのはどれか。2 つ選べ
1. Flow void を生じる。
2. TR を延長するとスポイリングすることができる。
3. 大きなフリップ角ではプロトン密度が強調される。
4. スポイルド GRE 法は残留横磁化の影響を無視することができる。
5. 3.0T 装置は TE が 2.25msec のとき opposed phase 画像が得られる。
問題15 EPI について正しいのはどれか。2 つ選べ
1. N ハーフゴーストは周波数方向に現れる。
2. BOLD 法による functional MRI に利用される。
3. 拡散テンソル画像は拡散係数を固有べクトルで表現できる。
4. DSC に GRE 型 EPI を用いるのは造影剤の T1 短縮効果をとらえるためである。
5. マルチショット EPI はシングルショット EPI より体動アーチファクトを生じにくい。
問題16 TOF-MRA において飽和効果を弱める方法はどれか。2 つ選べ。
1. TR を短くする。
2. 造影剤を用いる。
3. スラブを厚くする。
4. フリップ角を大きくする。
5. スラブへの流入側のフリップ角を小さくする。
問題17 高速 SE 法について正しいのはどれか。
1. ETL が長くなると SAR は低下する。
2. ETL が長くなると撮像可能なスライス枚数は増加する。
3. 空間分解能は組織の T2 値に依存しない。
4. MT 効果により蛋白質などの高分子を含む軟部組織の信号は上昇する。
5. 頻回の再収束パルスによるデカップリング現象により SE 法に比べて脂肪の実効 T2 値は延長する。
問題18 3D 高速 SE 法について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. RFA を低くすると SAR は増加する。
2. RFA を低くすると SNR は向上する。
3. RFA を低くすると血管内の血液の信号強度は低下する。
4. 励起パルスを非選択的パルスにすると最短エコー間隔は延長する。
5. 低い RFA では ETL を長くすると T2 緩和時間を遅らせることができる。
問題19 アーチファクトとその対策について正しい組み合わせはどれか。2 つ選べ。
1. 磁化率アーチファクト ––––––– TE の延長
2. ゴーストアーチファクト ––––––– 加算回数の増加
3. 化学シフトアーチファクト ––––––– 受信バンド幅の狭域
4. クロストークアーチファクト ––––––– インターリーブ法の使用
5. トランケーションアーチファクト ––––––– 部分フーリエ法の使用
問題20 制限拡散モデルの拡散係数に影響を及ぼす因子はどれか。2 つ選べ。
1. 温度
2. 静磁場強度
3. MPG 印加間隔
4. 受信コイルの種類
5. 画素マトリックス数
問題21 EPI について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. T2 フィルタリング効果を生じる。
2. 位相方向への位相誤差は蓄積しにくい。
3. ブラーリングによるぼけが画像に現れる。
4. 収集するエコーは全てグラディエントエコーである。
5. ケミカルシフトアーチファクトは周波数方向に現れる。
問題22 MRI 画像の SNR 測定について正しいのはどれか。2 つ選べ。
- 差分法による差分処理はノイズを過少評価する。
- 強度画像におけるバックグラウンド領域のノイズは正規分布を示す。
- 差分法は信号ムラやトランケーションアーチファクトの影響を排除できる。
- バックグラウンド領域からノイズを求めるときはノイズを補正係数√𝜋の値で除する。
- ピクセルシフトによる差分法は 3 方向(読み取り方向、位相方向、斜め方向)に 1 ピクセルシフトさせた画像を作成する。
問題23 2 次元撮像、同一 FOV でマトリクス 256×256 から 512×512、スライス厚を 2 倍、受信バンド幅を 2 倍、パラレ ルイメージングファクターを 2 倍にした際の SNR は約何倍になるか。ただしジオメトリファクターは無視をすること。
1. 0.18
2. 0.25
3. 0.35
4. 0.50
5. 0.71
問題24 NEMA における均一性の評価について正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ファントム温度は 20±4°Cとする。
- 測定 ROI の平均値からスパンを求める。
- TR はファントムの T1 値の 5 倍以上に設定する。
- 不均一度を N としたとき均一度は 1/N で計算される。
- NAAD(normalized absolute average deviation)は ROI 内の各ピクセル値の絶対偏差から均一性を評価する方法である。
問題25 図に2つのウェッジを重ねたスライス厚測定用ファントムの撮像方法を示す。正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. T=W1×tan(α+θ)である。
2. ウェッジの傾斜角αは 5~15°とする。
3. W1 と W2 の差が大きくなればθは小さくなる。
4. ウェッジが 2 つあるのは磁場不均一性を補正するためである。
5. マトリックス数を固定したまま T を薄くする場合は FOV を広げなければならない。
第2部
問題26 細胞外液性ガドリニウム造影剤を用いた検査について正しいのはどれか。2 つ選べ。
- DCE を用いた薬物動態解析では GRE-EPI 画像が用いられる。
- 造影灌流画像ではアーチファクトが問題となるため造影剤を低速で注入する。
- DCE を用いた薬物動態解析では Tofts モデルのようなコンパートメントモデルを使用する。
- 乳腺のダイナミック撮像による kinetic curve の関心領域は正常乳腺を含めて大きく設定する。
- ガドキセト酸ナトリウムを用いたダイナミック撮像では、動脈相で呼吸停止不良が生じる可能性が他のガドリニウム造影剤よりも高い。
問題27 脳の VBM について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 脳体積を評価できる。
2. 磁化率マップを作成できる。
3. 1.5T 以上の静磁場強度が必要である。
4. 解析結果は信号均一性の影響を受ける。
5. 代表的なものは神経メラニンイメージングである。
問題28 MT 効果について正しいのはどれか。
1. 傾斜磁場を使用することで生じる。
2. TOF-MRA による抹消血管の描出能は低下する。
3. Gd 造影剤の造影効果を向上することが可能である。
4. MT ratio の測定には直接法と位相法の 2 種類がある。
5. Amide proton transfer イメージングの一種に chemical exchange saturation transfer がある。
問題29 TOF-MRA について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 脂肪抑制は必須である。
2. 下肢動脈の 2D-TOF MRA は拡張期に信号収集する。
3. TE を短くすると位相分散の影響を小さくすることが出来る。
4. 流速補正(flow compensation)を付加すると最短 TE は延長する。
5. 可変フリップアングル法は流入部のフリップアングルを高くする。
問題30 図は頭部の T2 強調矢状断像である。松果体は a~e のうちどれか。
1. a
2. b
3. c
4. d
5. e
問題31 図は右下肢遠位の MRA 画像である。後脛骨動脈はどれか。
1. a
2. b
3. c
4. d
5. e
問題32 図は手関節の T1 強調冠状断像である。三角骨はどれか。
1. a
2. b
3. c
4. d
5. e
問題33 図に示す脊髄動静脈奇形が疑われる症例の胸椎・胸髄部 T2 強調矢状断像について正しいのはどれか。
1. 椎体の圧迫骨折を認める。
2. 脊髄が椎間板に圧迫されている。
3. 撮像範囲は図の領域で十分である。
4. 硬膜内に複数の flow void を認める。
5. 脊髄内にトランケーションアーチファクトを認める。
問題34 骨盤部 T2 強調矢状断像を示す。病変を疑う部位はどれか。
1. 膀胱
2. 卵巣
3. 直腸
4. 子宮頚部
5. 子宮体部
問題35 Functional MRI 像を示す。脳表上の白色域が示す賦活化信号を得るためのタスクはどれか。
1. しりとり
2. 聴覚刺激
3. 視覚刺激
4. 右手の掌握運動
5. 左足の背屈運動
問題36 図の頭部 MRI 画像について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 右被殻出血である。
2. 右視床出血である。
3. 急性期は両側の縮瞳を伴うこと多い。
4. 急性期は右側への共同偏視を伴うこと多い。
5. 発症から 1 日程度経過していると考えられる。
問題37 図の頭部 MRI 画像について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 失語が生じる。
2. 左視野障害が生じる。
3. 右視野障害が生じる。
4. 急性期の脳梗塞である。
5. 発症から 1 週間程度経過している。
問題38 図の心筋短軸 Cine 画像および LGE 画像について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. Dark blood pool を認める。
2. 右室の心筋が肥厚している。
3. 心アミロイドーシスである。
4. 心サルコイドーシスである。
5. LGE 画像にて遅延造影される範囲が広いほど心筋の viability は高くなる。
問題39 図は小脳橋角部 T2 強調画像である。脳神経について正しい組み合わせはどれか。
1. A:顔面神経 B:内耳神経 C:外転神経 D:三叉神経
2. A:顔面神経 B:外転神経 C:舌咽神経 D:三叉神経
3. A:内耳神経 B:外転神経 C:顔面神経 D:動眼神経
4. A:内耳神経 B:顔面神経 C:外転神経 D:三叉神経
5. A:内耳神経 B:顔面神経 C:舌咽神経 D:動眼神経
問題40 JIS Z4951:2017に記載されている内容として正しいのはどれか。2 つ選べ。
- 静磁場強度に関し、第一水準管理操作モードの上限 4Tが 7Tに引き上げられた。
- 長時間 MR 検査の比吸収エネルギー上限値は、製造メーカがそれぞれ行うリスクマネジメントによって決定する。
- MR 条件付適合植込物を装着した患者を撮像する場合、操作者が植込物に応じた上限値を設定できるオプションを付けるように定められた。
- RF 送信モードについて、操作者が望めば、円偏波 RF を使用する場合は CP、直線偏波を使用する場合は LP と いう表示を確認することができる。
- MR 装置の“適合性を記載する技術指示書”には、静磁場の空間分布や磁石周辺の傾斜磁場分布、RF 磁場の分布を示すプロット図を記載することになっている。
問題41 JIS Z4951:2017 での SAR について正しいのはどれか。
1. SAR の上限値は 5 分平均の値で定義されている。
2. 通常操作モードにおける頭部 SAR の上限値は 3 W/kg である。
3. 通常操作モードにおける全身 SAR の上限値は 0.5 W/kg である。
4. 第一次水準管理操作モードにおける全身 SAR の上限値は 4 W/kg である。
5. 第一次水準管理操作モードにおける部分 SAR の上限値は 2~10 W/kg である。
問題42 MR 装置の図記号及び標識に関する JIS Z4950(2020年)について正しい組み合わせはどれか。
- ア:強磁場注意 イ:非電離放射線注意 ウ:聴覚保護の着用 エ:警告,鉄製小物持込み オ:装置使用方法の確認
- ア:強磁場注意 イ:警告,非電離放射線 ウ:ヘッドフォン禁止 エ:鉄製小物持込み禁止 オ:装置使用方法の確認
- ア:警告,強磁場 イ:非電離放射線注意 ウ:ヘッドフォン禁止 エ:鉄製小物持込み禁止 オ:取扱説明書の確認
- ア:警告,強磁場 イ:警告,非電離放射線 ウ:聴覚保護の着用 エ:鉄製小物持込み禁止 オ:取扱説明書の確認
- ア:警告,強磁場 イ:警告,非電離放射線 ウ:聴覚保護の着用 エ:警告,鉄製小物持込み オ:取扱説明書の確認
問題43 JIS Z4951:2017 に記載されている立ち入り制限区域の漏洩磁場強度はどれか。
1. 0.05 mT
2. 0.1 mT
3. 0.5 mT
4. 1 mT
5. 5 mT
問題44 MRI 撮像における心臓植込みデバイスへの影響について正しい組み合わせはどれか。
1. 静磁場 — 頻脈性不整脈の誘発
2. 静磁場 — リード先端と組織接点での温熱効果
3. 傾斜磁場 — ペースメーカ機能のリセット
4. 傾斜磁場 — 金属デバイスへの機械的外力
5. 高周波磁場 — 非同期ペーシング
問題45 撮像中に発生する騒音について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 送信 RF コイルとローレンツ力の関係によって発生する。
2. 99dB(A)を超える可能性のある場合は聴力保護が必要である。
3. 傾斜磁場コイルとアンペールの法則の関係によって発生する。
4. 人体の聴覚の周波数特性を考慮して等価騒音レベル dB(A)で表示する。
5. 傾斜磁場コイルに流れる電流の時間的変化やスルーレートに依存せず装置によって一定である。
問題46 静磁場の生体影響について正しいのはどれか。2 つ選べ。
- 血流によるローレンツ力が生じる。
- 血流による誘導電位は流速の遅い末梢で顕著である。
- 心血管系の急性影響として血圧や心拍の変化が観察され、8T までは正常な生理学的変化である。
- 磁場配向とは非球体の物体が磁場中で磁気エネルギーが最大の配置を取ろうとするトルクを生じることである。
- 静磁場内での体動は頭痛や味覚変化を生じることがあるため、検査室内では素早く移動して暴露時間を短くする。
問題47 超電動 MR 装置のクエンチについて正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 超電導コイルを冷却している液体ヘリウムが急激に気化する現象である。
2. 真空槽の破綻や意図的な操作が原因であり自然にクエンチすることはない。
3. ヘリウムガスは床から充満するので患者さんの頭を高くして検査室外へ退出させる。
4. ヘリウムガスは排気口から放出される際に火災と間違われるため関係各所と連絡を密にする。
5. ヘリウムガスは約 700 倍(0°C、1 気圧)に膨張するため検査室の扉は内開き(検査室内から引く方向)がよい。
問題48 ガドリニウム造影剤について正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. 薬剤が分布する周囲のプロトンの緩和時間を延長させる。
2. 細胞外液性ガドリニウムのキレート構造は直鎖型のみである。
3. ガドキセト酸ナトリウムのキレート構造は直鎖型とマクロ環型がある。
4. 緩和促進効果を示す指標として T1 緩和度(r1 値)と T2 緩和度(r2 値)がある。
5. 緩和促進作用は T1 緩和と T2 緩和の両者が同時に影響するためrを用いて r2/r1 で表される。
問題49 「臨床 MRI 安全運用のための指針(2022 年 5 月 31 日一部改訂版)」について正しいのはどれか。
1. 医療従事者への講習は年 1 回以上行うこと。
2. MRI 造影剤の使用においては必要に応じて同意書を取得すること。
3. MRI 装置の品質管理として定期的(少なくとも 6 か月に 1 回)に保守点検を行うこと。
4. 作業従事者とはMRI 装置のメンテナンス関係者および室内外の修繕等のための作業者を指す。
5. 検査中は患者の状態を監視し、必要に応じて心拍数、血液酸素飽和度などの観察を行うこと。
問題50 「前立腺癌の骨転移検出のための全身 MRI 撮像の細則(2021 年 9 月 22 日一部改訂版)」にて最も必要とされている画像はどれか。
1. 全身 T1 強調像
2. 全身 T2 強調像
3. 白黒反転表示画像
4. b 値 3000 s/mm2 の全身拡散強調像
5. 拡散強調像と他のシーケンスとの融合画像
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