【MRI認定 16】空間分解能測定について

空間分解能はIECについて記載します。

今までの過去問からは数問しか出題されておらず、特に計算や応用もなく暗記でどうにかなります。(とりあえず今の出題傾向では)

内容は全然面白くありませんが、要点は少ないため頑張って覚えちゃった方がいいかと思います。

 

MTFを詳細に評価するには、絶対値演算前の複素数データやフィッティング処理などと汎用性がなく簡単にできないため、簡便法として等間隔に並んだピンパターンから視覚評価を行う方法もあります。

IECの方法は空間周波数特性のすべてを表現することはできませんが、実用上必要な解像特性をある程度満たしているかを確認することができます。

目次

撮像条件

ファントム

プレート厚:L-d
周期:L
プレート間隔:d
d/L=0.61〜0.70
プレートはx軸方向に10枚以上
プレート間は信号発生物質で満たされている
y軸方向の長さ:Lの10倍以上
z軸方向の長さ:スライス厚の2倍以上

撮像条件

シーケンス

シーケンス:2D SE法
TR:1000ms or 内容液T1値×3 (大きい方を使用)
TE:30ms or 内容液T2値×1/3 (小さい方を使用)
スライス厚:5mm
スライス:シングルスライス、アイソセンター±30cmを中心としてAx,Sag,Cor3断面
FOV & matrix:ファントム1周期Lに対してL<4Δxを満たすようにピクセルサイズΔxを設定する
BW:100±3Hz
信号加算:行っても良い(SNRが最低50となるようにする)

測定条件

最も不均一のないRFコイルを使用

測定方法

ファントム長軸が撮像断面内で10〜15°傾斜するようにファントムを設置します。

撮像断面はファントムのxy平面に平行とし、z方向のファントム中心とします。
(この画像から得られるのはx軸に沿った空間分解能)

ROIは楕円形とし、サイズは最外側1枚ずつのプレートに触れない範囲で出来るだけ大きくします。

ROI内の平均値と標準偏差を求めて、その比で十分な空間分解能かを判断します。

まとめ

出題数が少ないためデータが少ないのですが、

出そうなとこ・出たとこをまとめます。

プレート厚:L-d
周期:L
プレート間隔:d
d/L=0.61〜0.70
y軸方向の長さ(左右):Lの10倍以上
z軸方向の長さ(奥行き):スライス厚の2倍以上
今回の解説ではx軸(上下)に沿った空間分解能が得られる
m(v)≧0.8を満たしていると十分な空間分解能と判断される
空間分解能の評価は等間隔に並んだピンパターンから視覚評価を行う(簡便法です。今回は解説していませんが出題されているので)

過去問からの出題

19-問題 25 IEC 62464-1に示されるMRIの空間分解能測定ファントムおよび測定用画像の例を示す。正しいのはどれか。2つ選べ。

1. d/Lは0.5とする。
2. (a)はLの10倍未満とする。
3. (b)はスライス厚の2倍以上とする。
4. この画像から得られるのはy軸に沿った空間分解能である。
5. ROI内の信号値と標準偏差から平均MTFを測定することができる。

1.× d/Lは0.61〜0.70
2.× (a)はLの10倍以上とする。
3.○
4.× x軸に沿った空間分解能。
5.○

15-23) 画像評価に関する正しい記述はどれか。2つ選べ。

  1. Parallel imagingでSNR測定をするには空中雑音法を用いる。
  2. 表面コイルを用いる場合、SNRと均一性の評価を同時に行う。
  3. 差分法を用いたSNR測定は装置付属の差分機能を使用する。
  4. CNR(contrast-to-noise ratio)が高くなると信号検出能は低下する。
  5. 空間分解能の評価は等間隔に並んだピンパターンから視覚評価を行う。

1.×5定点差分法を使用する。
2.○表面コイルはSNRに位置依存性があるため同時に均一性の評価を行う必要がある
3.×使用しても良いが必ずしも装置付属の差分機能を使用する必要はない
4.×コントラストが良くなり検出能は上昇する。
5.○

15-25)IEC 62464-1に準じたMRIの空間分解能測定ファントムとその測定用画像を以下に示す。正しい記述はどれか。3つ選べ。

  1. d/Lは2以上とする。
  2. (a)はLの10倍以上とする。
  3. (b)はスライス厚の2倍以上とする。
  4. この画像から得られるのはy軸に沿った空間分解能である。
  5. ROI 内の信号値と標準偏差から平均 MTF を測定することができる。

1.×アクリル板を重ねたもの、d/Lは0.61〜0.70とされている。
2.○
3.○
4.× x軸に沿った空間分解能。
5.○

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