【MRI認定 26】DWI所見、36問

前回DWIの原理をやり、今回は所見についてです。

詳しい解説は特にありません。ちょっとまとめた程度です。

テンソルなどの出題も拾いましたがその解説はまた改めますね。

問題数が地獄なので流し読みでいいんじゃないかと、

1つずつ解いてくと結構骨が折れます。

目次

過去問からの出題

第5回-15

第5回-15
次の記述について、正しい文章を解答して下さい。

a.脳出血直後の所見は MRI では描出できない。
b.出血直後の血腫はメトヘモグロビンにより、T1 強調画像で高信号となる。
c.拡散強調画像では脳膿瘍は低信号として描出できる。
d.拡散が低下している部位は ADC map で高信号として描出できる。
e.脳膿瘍は ADC map で低信号として描出できる。

a.×直後でも可能
b.×出血直後はオキシヘモグロビンでT1低信号
c.×高信号
d.×低信号
e.○

第5回-17

第5回-17
前立腺癌に関して、正しい文章を解答して下さい。

a.前立腺癌は T2 強調画像で高信号に描出されることが多い。
b.前立腺肥大症の好発部位は中心域である。
c.前立腺癌の好発部位は辺縁域である。
d.前立腺癌は拡散強調画像で高信号に描出されることが多い。
e.前立腺癌の Proton MR spectroscopy ではコリンのピークが減少し、クエン酸のピークが高くなる。

a.×低信号
b.×移行域
c.○
d.○
e.×コリン上昇、クエン酸低下

第6回-8

第6回-8
腹部の拡散強調画像(TE80ms)で b=50s/mm2 と比較した場合に b=800s/mm2 の画像の説明として、正しい文章を選択して下さい。(正解2つ)

1. 肝臓と腎臓のコントラストは小さくなる。
2. 肝臓内の血管の同定がしやすくなる。
3. 腎臓と脾臓のコントラストは逆転する。
4. 肝実質と肝嚢胞のコントラストは小さくなる。
5. 肝嚢胞と転移性肝腫瘍のコントラストは小さくなる。

a.○肝臓はb値に関わらず低信号
b.×
c.×
d.○肝臓は低〜高b値でいずれも低信号、肝嚢胞は低b値ではT2コントラストにより高信号だが高b値になるとDWIの影響で低信号
e.×

第6回-19

第6回-19
第5回-17と同問

第6回-20

第6回-20
下図の拡散テンソル画像から得られた説明で、正しい文章を解答して下さい。(正解2つ)

<写真>

1.図 A は異方性拡散強調画像である。
2.図 B はトラクトグラフィーである。
3.図 C は等方性拡散強調画像である。
4.図 D は eigen vector map である。
5.図 E は ADC マップである。

a.
b.
c.
d.
e.
図がないため解なし

第7回-7

第7回-7
次の記述について適切な撮像法を選択して下さい。(正解3つ)

 1.急性膵炎と慢性膵炎との鑑別に拡散強調画像を撮像した。
2.子宮内膜性嚢胞と類皮嚢腫との鑑別に STIR 法で撮像した。
3.クモ膜嚢胞と類表皮嚢胞との鑑別に拡散強調像を撮像した。
4.子宮体癌の進達度を見るため、Gd 造影剤による dynamic MRI を行った。
5.副腎腺腫瘍と転移性悪性腫瘍の鑑別に in phase と opposed phase の T1 強調像を撮像した。

1.×どちらもhigh
2.×脂肪抑制は良いがSTIRは脂肪特異性がないため
3.○類表皮嚢胞でhigh
4.○
5.○opposed phaseで信号低下すれば脂肪を含有により副腎腺腫瘍

第7回-11

第7回-11
次の記述について正しい文章を選択して下さい。(正解 3 つ)

1. 神経鞘腫は造影効果が低い。
2. 下垂体微小腺腫は早期造影 T1 強調像で、正常下垂体よりも造影効果は低い。
3. Creutzfeldt-Jakob 病(クロイツフェルト・ヤコブ病)では、拡散強調像で大脳皮質が高信号な場合がある。
4. 膠芽腫は造影 T1 強調像で dural tail sign が特徴的である。
5. 髄膜炎の造影 T1 強調像では脳表髄膜に造影効果が認められる。

1.×高い
2.○
3.○
4.×腫瘍周辺が染まる。dural tail signで有名なものは髄膜腫
5.○

第7回-17

第7回-17
膀胱腫瘍の T2強調像と拡散強調像から正しい文章を選択して下さい。(正解 2 つ) <写真あり>

1. 膀胱筋層の信号線が保たれているので表在性膀胱癌である。
2. 膀胱筋層の信号線が保たれていないので浸潤性膀胱癌である。
3. 病気分類で T1 であり、経尿道的膀胱腫瘍切除術の適応がある。
4. 病気分類で T2 であり、経尿道的膀胱腫瘍切除術の適応がある。
5. 病気分類で T3 であり、膀胱全摘除術の適応がある。

画像がないため解答不可能

第7回-36

第7回-36
超急性期の脳梗塞を検査するうえで、正しい文章を選択してください(正解は 3 つ)

1.虚血による細胞外液浮腫を捉えるために拡散強調画像を撮影する。
2.超急性期の脳梗塞を否定するために FLAIR 法を撮影する場合がある。
3.ADC map は通常は b 値 1000mm2/sec の画像のみで作成できる。
4.造影剤を用いた灌流画像を撮影して、拡散強調画像の病変範囲を比較することがある。
5.拡散強調画像で脳梗塞を認めることができなかった場合、超急性期の脳梗塞を完全に否定することができる。

1.○
2.○
3.×2つのb値が必要
4.○
5.×発症直後の超急性期ではDWIで観察出来ない

第8回-6

第8回-6
前立腺 MR 検査について正しい文章を選択してください。(正解 2 つ) 

1.前立腺がんは一般的に T2 強調画像で高信号を呈する。
2.前立腺がんの MRS は乳酸とコリン(Choline)で評価する。
3.前立腺がんは ADC マップでの見かけ上の拡散係数は低値となる。
4.前立腺がんは拡散強調画像で T2-Shine through の影響を受け難い。 
5.前立腺がんは拡散強調画像で高信号に描出する場合、b 値は小さく設定する。

1.×低信号
2.×クエン酸とコリン
3.○
4.○
5.×高いb値を用いる

第8回-8

第8回-8
拡散テンソル画像について正しい文章を選択してください。(正解 2 つ) 

1.灰白質の FA 値は大きく脳脊髄液では 0 に近くなる。
2.拡散テンソル画像は、最低 3 方向からの MPG パルスが必要である。
3.拡散テンソル画像は、脳や脊髄の神経線維、鞘の方向性や規制する強度を画像化する方法である。
4.FA マップ表示の基本的なコントラストは、白質は高信号、灰白質は中等度から低信号、脳脊髄液は低信号となる。
5.FA(fractional anisotropy)値は、神経線維に富む大脳白質で小さく、なかでも脳梁や錐体路は、神経線維方向が揃っているため FA 値は小さい。

1. ×脳脊髄液では0、白質は1に近い、灰白質はその中間
2.×最低6軸必要
3.○
4.○
5.×大きい

第8回-11

第8回-11
第7回-11と同問

第8回-16

第8回-16
脳の拡散強調像(b=1000)において脳実質より高信号を示すことが多い疾患を選択 してください。(正解 2 つ)

1.髄芽腫 
2.脈絡叢嚢胞 
3.クモ膜嚢胞 
4.海綿状血管腫 
5.慢性期脳梗塞

1.○
2.○
3.×
4.×
5.×

第8回-20

第8回-20
卵巣腫瘍の MRI について正しい記述を選択してください。(正解 2 つ) 

1.卵巣癌の充実性部分は T2 強調像で高信号を示す
2.漿液性嚢胞腺腫は拡散強調像(b=1000)で低信号を示す。
3.成熟嚢胞性奇形腫は脂肪を含むので T1 強調像で高信号を示す。 
4.内膜症性嚢胞は高蛋白含有の液体を含むので T1 強調像で高信号を示す。
5.粘液性嚢胞腺腫は粘調度により T2 強調像で低~高信号の多様な信号形態を示す。

1.×充実性部分は低信号
2.○基本的には低信号
3.○
4.×?出血によるメトヘモグロビンのT1短縮効果によりT1高信号、また蛋白濃度も高くT1高信号に起因していると思われるが
5.×T2WIで高信号

4の回答が悩ましいです

第9回-6

第9回-6
第8回-6と同問

第9回-17

第9回-17
functional MRI について正しいものを選択してください。(正解 3 つ)

1.信号値は灰白質容積に影響される。
2.脳活動を間接的に観察する技術である。
3.拡散強調画像を用いた functional MRI は利用されていない。
4.functional MRI では Task 画像と Rest 画像が加算された画像を得ている。
5.撮像の一つに blood oxygen leveldependent (BOLD) 効果を利用した手法がある。

1.○
2.○
3.×利用されている
4.×差分する
5.○

第9回-20

第9回-20
第8回-20と同問

第10回-7

第10回-7
第9回-6と同問

第10回-15

第10回-15
小脳橋角部腫瘤の MR 所見について正しい文章を選択してください。(正解 2 つ)

1.類皮嚢胞腫は造影の使用が有用である。
2.Thin slice、高分解能画像が有用である。
3.髄膜腫の場合は T1WI、T2WI ともに CSF と等信号を示す。 
4.聴神経腫瘍の場合、造影後の硬膜との付着状態が参考となる。
5.epidermoid cyst は、拡散強調像では T2 shine through の影響で高信号を示す。

1.× エピデルモイド、類皮種(デルモイド)と異なるので注意、どちらもDWIで高信号、クモ膜嚢胞の鑑別などに用いる
2.○
3.×T1WIでやや低信号T2WIでやや高信号のこともあるがCSFと等信号とは言い難い
4.×髄膜腫で硬膜との付着状態が参考となる、聴神経腫瘍も造影検査はする
5.○エピデルモイドはT2WIでも高信号

第10回-39

第10回-39
第9回-17と同問

第10回-44

第10回-44
第8回-20と同問

第11回-6

第11回-6
第10回-15と同問

第11回-9

第11回-9
第8回-16と同問

第11回-12

第11回-12
第8回-6と同問

第11回-43

第11回-43
第8回-20と同問

第12回-42

第12回-42
膝軟骨 MRI 検査について正しい文章を選択して下さい。(正解 3 つ)

  1. T2 mapping は軟骨損傷を早期発見することができる。
  2. 拡散強調画像は軟骨損傷を早期発見することができる。
  3. 軟骨は 3 層構造(表層、中間層、深層)から構成される。
  4. T1ρ mapping は軟骨組織内のプロテオグリカンを反映する。
  5. dGEMRIC(gadolinium-enhanced MRI of cartilage)は通常の 2 倍量の造影剤を使用する。

1.○
2.×T1ρWIにより早期発見、正常軟骨のT1ρは短く変性すると延長する
3.×表層、中層、深層、石灰化層
4.○
5.○

第12回-44

第12回-44
前立腺の MRI 所見について正しい文章を選択して下さい。(正解2つ)

  1. 前立腺癌は拡散強調像で高信号を示す。
  2. 正常な辺縁域は T2 強調像で高信号を示す。
  3. 前立腺癌の約 82%は移行域から発生する。
  4. 前立腺肥大の約 95%は辺縁域の増生である。
  5. 限局性の炎症変化や生検後は T2 強調画像で高信号を示す。

1.○
2.○
3.×前立腺癌の70〜75%は辺縁域から発生、20〜30%が移行域から発生
4.×前立腺肥大は移行域に多い
5.×T1WIで高信号、MRIは生検後6週間以上あけてから行う方が良いとされている

第12回-46

第12回-46
MRCP について正しい文章を選択して下さい。(正解 3 つ)

  1. 肝動脈が障害陰影となる場合がある。
  2. Oddi 括約筋の影響により描出能が変化する。
  3. Rokitansli-Aschoff sinuses は良性病変である。
  4. 濃縮胆汁の場合は TE を延長すると描出能が向上する。
  5. Intraductal papillary mucinous tumor の漿液性嚢胞は拡散強調像にて高信号を示す。

1.○肝動脈が胆管を横切ることにより狭窄しているように見えることがある
2.○
3.○ロキタンスキー・アショフ洞:上皮が粘膜固有層や筋層にまで落ち込んでできたくぼみ
4.×濃縮胆汁はT2短縮するためTEは短くする方が描出能が向上する、T1WIでも高信号
5.×IPMT=IPMN膵管内乳頭粘液性腫瘍、漿液性嚢胞(SCN?)、漿液なため拡散制限は起こりづらい→低信号

第12回-48

第12回-48
正しい文章を選択して下さい。(正解 2 つ)正しい文章を選択して下さい。(正解 2 つ)

  1. 類表皮嚢腫は拡散強調像で著明な低信号を示す。
  2. くも膜下出血の診断には T2 強調像が有用である。
  3. もやもや病は頭蓋内の内頚動脈に閉塞や狭窄がみられる。
  4. 脳梗塞の虚血中心は 1H-MRS で lactate の上昇を確認できる。
  5. アルテプラーゼ静注療法は発症から 6 時間以内に治療可能な虚血性脳血管障害患者に対しておこなう。

1.○エピデルモイド
2.×FLAIR
3.○
4.○
5.発症から4.5時間以内

第12回-49

第12回-49
関係のある組み合わせを選択して下さい。(正解2つ)

  1. 膵癌→ T1強調像 → 高信号
  2. 脳膿瘍→ 拡散強調像 → 高信号
  3. Dermoid cyst→ T2強調像 → Shading
  4. 急性期脊髄梗塞→ ADC-map → 低値
  5. 肝海綿状血管腫→ T2強調像 → 低信号

1.×低信号
2.○
3.×ShadingはEndometrial cyst(チョコレート膿疱)
4.○
5.×高信号

第12回-50

第12回-50
関係のある組み合わせを選択して下さい。(正解2つ)

  1. 肝細胞癌→ 造影 dynamic study → Corona sign
  2. 粘膜下筋腫→ T2 強調像→ Bridging vascular sign
  3. 椎骨動脈解離→ MR 血管像→ Pearl and string sign
  4. 急性期脳梗塞→ 拡散強調像→ Intra arterial signal
  5. 後十字靱帯損傷→ プロトン密度強調像→ Double PCL sign

1.○肝細胞癌の濃染に引き続き造影剤が周囲の肝実質に染み出していくかのような濃染所見
2.×漿膜下筋腫、子宮と腫瘤の間に造成血管のflow void
3.○MRAで血管内腔の拡張と狭窄を反映する所見
4.×FLAIR、flow voidの消失と血液のT1短縮により閉塞した血管が高信号となる所見
5.×半月板断裂、断裂片がPCLの下方にある時sagittalでPCLが2本に見える所見

第13回-16

第13回-16
関係のある正しい組み合わせはどれか。(正解 2 つ)

1. 脂肪肝 ― Focal spared area ― T2 強調像
2. 脳梗塞 ― Intra-arterial sign ― 拡散強調像
3. 前立腺癌 ― 神経血管束 ― T1 強調像
4. 子宮頸癌 ― Stromal ring ― T2 強調像
5. 粘膜下筋腫 ― Bridging vascular sign ― T2 強調像

1.×脂肪肝において一部正常な肝臓が取り残され腫瘍のように見える、T1 out of phaseにて高信号
2.×FLAIR、flow voidの消失と血液のT1短縮により閉塞した血管が高信号となる所見
3.○前立腺の外側後方に小さな円形構造として描出、癌の進展により圧排、埋れて消失する
4.○T2axialにおいて高信号の頸管上皮と粘液を低信号の頸部間質が取り囲む像、Stromal ringが断裂している場合腫瘍が頸部を超え浸潤していることとなる
5.×漿膜下筋腫、子宮と腫瘤の間に造成血管のflow void

第13回-17

第13回-17
脳疾患の拡散強調像の所見に関する正しい記述はどれか。(正解 3 つ)

1. 出血性脳梗塞では、高信号となることがある。
2. 低悪性度の脳腫瘍では、高信号となることがある。
3. 脳膿瘍では、多くの場合脳脊髄液と同程度の信号強度を呈する。
4. 多発性硬化症では高信号となっている部位のみに炎症反応がある。
5. クロイツフェルトヤコブ病では、脳皮質のみに高信号を認める症例がある。

1.○
2.○
3.×脳膿瘍は高信号
4.×多発性硬化症では髄鞘が炎症を起こし脱髄となってDWIで高信号が観察されるが、DWIはそこまで精度よく反映できるか
5.○

第13回-48

第13回-48
乳腺の撮像技術に関する正しい記述はどれか。(正解 2 つ)

1. 血性乳汁分泌の診断に T2*強調像を追加撮像した。
2. 両側乳房撮像において脂肪抑制法は使用すべきでない。
3. 非浸潤性乳管癌の診断に高い b 値の拡散強調像を追加撮像した。
4. 拡散強調像は single-shot EPI 法よりも multi-shot EPI 法の方が歪みは小さい。
5. 造影ダイナミック検査は時間分解能よりも空間分解能を優先した撮像条件を構築する。

1.T1WIで高信号となるためT2*の追加は必要ない
2.×両側片側にしろ脂肪抑制は使用すべき
3.非浸潤性乳管癌はDWIでの検出が困難
4.○
5.○

第14回-24

第14回-24
脳卒中のMRI検査に関する正しい記述はどれか。3つ選べ。

  1. 早期の脳梗塞部の多くは見かけの拡散係数(ADC)が上昇する。
  2. アルテプラーゼ(rt-PA)の適応選択に MRI を用いることができる。
  3. アルテプラーゼ(rt-PA)治療後の経過観察に MRI を用いことができる。
  4. 脳血管解離が疑われた場合でも拡散強調像で梗塞巣があればアルテプラーゼ(rt-PA)は適応である。
  5. 発症後 8 時間を超え 16 時間以内の急性期脳梗塞に対して血栓回収術を施行する場合は,灌流と臨床所見等のミスマッチを検出する必要がある。

1.×低下
2.○
3.○
4.×動脈解離があれば適応外
5.○発症後8時間を超えて血栓回収術が施行できるようになってきたがミスマッチなどは不明、おそらく○

第15回-39

第15回-39
正しい組み合わせはどれか。2つ選べ。

  1. 卵巣癌 ― Bridging vascular sign ― MRA 像
  2. 肝細胞癌 ― Corona sign ― 拡散強調像
  3. 動脈解離 ― Pearl and string sign ― FLAIR 像
  4. 前立腺癌 ― 神経血管束 ― T1強調像
  5. 子宮頸癌 ― Stromal ring ― T2強調像

1.×漿膜下筋腫、子宮と腫瘤の間に造成血管のflow void、T2やT1
2.×癌周囲が濃染、造影
3.×血管内腔の拡張と狭窄を反映する所見、MRA
4.○前立腺の外側後方に小さな円形構造として描出、癌の進展により圧排、埋れて消失する
5.○T2axialにおいて高信号の頸管上皮と粘液を低信号の頸部間質が取り囲む像、Stromal ringが断裂している場合腫瘍が頸部を超え浸潤していることとなる

第16回-27

第16回-27
見かけの拡散係数が最も高値を示す病変はどれか。

1. 髄膜腫
2. 脳膿瘍
3. くも膜嚢胞
4. 悪性リンパ腫 
5. 急性期脳梗塞

1.×T1T2:灰白質とほぼ等信号、DWI:軽度high、ADC:low
2.×DWI:high、ADC:low
3.○
4.×DWI:high、ADC:low
5.×DWI:high、ADC:low



まとめ

DWIで高信号のものは①拡散制限されているもの、②T2 shine throughによるもの、の二つに分けられます。

DWI高信号のものを列挙していきますが全てあげるには数が多すぎるため、既出のものと有名どころをあげていきます。

 

高b値として、

①拡散制限による高信号 (ADC低)

脳膿瘍

脳腫瘍

前立腺癌

膀胱癌

急性膵炎・慢性膵炎

Creutzfeldt-Jakob 病(クロイツフェルト・ヤコブ病)→大脳皮質

超急性期・急性期脳梗塞

急性期脊髄梗塞

髄芽腫 

多発性硬化症

浸潤性乳管癌

線維腺腫・乳管内乳頭腫・乳腺症(良性病変) → ADCは悪性に比べ低くなく鑑別に有用

脈絡叢嚢胞

エピデルモイド(類表皮腫)

デルモイド(類皮腫)

悪性リンパ腫

②T2 shine throughによる高信号 (ADC高)

のう胞

亜急性期脳梗塞

DWIで低信号(検出困難)

クモ膜嚢胞(ADCは高値)

発生直後の超急性期脳梗塞

慢性期脳梗塞

海綿状血管腫 

漿液性嚢胞腺腫(卵巣)

漿液性嚢胞(膵臓)

非浸潤性乳管癌

 

追記

DWIの所見をいろいろあげていきましたがまだまだあります。癌は出題されたものしかあげていませんが基本的にはDWIで高信号、ADCで低信号と考えていいと思います。
ただし乳がんの中でも「非浸潤性乳管癌」はDWIで検出が困難です。

今後気が向いたら所見を追加していこうかと考えております。

 

今年度のMRI認定試験(第17回)が決まりましたね。2022年3月6日のようです。第16回の過去問も掲載されていたのでぼちぼち新しい解答も作成していきます。

私事ですが学会が無事に終了し、また新たに2月にもひかえています。おそらくMRI試験の1週間前だと思うのでそれまでにいろいろ記事を作る予定ですがちょっと投稿ペースは落ちると思います。まああまり頻繁に投稿していませんが、、

試験を受けられる方はまず目標がたったと思うので頑張ってください!

 

第16回の試験問題チラ見しましたが出だしがむむむ!でした。

出題

第5回-15,第5回-17,第6回-8,第6回-19,第6回-20,第7回-7,第7回-11,第7回-17,第7回-36,第8回-6,第8回-8,第8回-11,第8回-16,第8回-20,第9回-6,第9回-17,第9回-20,第10回-7,第10回-15,第10回-39,第10回-44,第11回-6,第11回-9,第11回-12,第11回-43,第12回-42,第12回-44,第12回-46,第12回-48,第12回-49,第12回-50,第13回-16,第13回-17,第13回-48,第14回-24,第15回-39

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