測定試験の勉強をすると同じ数値が指定されていることに気づくことがあります。
しかし微妙に異なったところもあり、そこを出題されることもあります。
この記事では主な内容をまとめましたので確認用に使ってみてください。
まとめたもの
シーケンス
ファントム
上記のまとめたものは過去問を参考としていますので、例えば歪みではNEMA、空間分解能ではIECなどと出題されている測定方法に絞っています。
字ちっちゃくてごめんなさい!
過去問から気をつけるところ
数値を変更して出題してくる
室温とファントム温度は22±4℃ですが、過去問では25±4℃などと誤った数値で間違いを誘う問題が出ました。→第6-27、第5-37
TRについて、SNRでは「T1値×3以上」。均一性では「T1値×5以上」と指定されていますが逆にして出題されることがあります。→第14-13
マトリックスはSNR256、均一性128ですのでお間違いなく。→第14-13
ファントムT1値では数字を変えて出題されたことは多分ありませんが、以上か以下かを気をつけてください。(<1200ms)
均一性では「T1値が400msのファントムを用いた場合、TRは1200msで問題ない。(×)」というT1値とTRを覚えておかないと解けない問題も出ています。→第19-22、第17-24
以上か以下かを気をつける
先ほども言いましたが、「<」「>」も覚えておきましょう。
せっかく数値を覚えていてもそれより上か下かで引っかけてくる問題もあります。→第13-5
主にTR、スライス厚、T1値、T2値です。またSNRと均一性のFOVも「110%を超えない」とありますので気をつけてください。→第16-43
ちなみに以上は、TR、スライス厚のスライス、T2値、空間分解能の4ΔxはL以上。
以下はスライス厚、SNR均一性のFOV、T1値、ゴーストファントムのFOVの50%以下。
ちょっと↑の書き方は分かりづらかったかもしれませんが、自分なりに間違わないようにチェックしておきましょう。
まとめと確認
この記事では主に他測定試験の比較をまとめました。
今回はあくまで比較だったので詳細に測定について知りたければ以下の記事をクリックしてください。
SNR測定 画像均一性 スライス厚測定 歪み測定 空間分解能測定 ゴーストアーチファクト測定
確認のために空白の表も貼っておきます。復習などに使ってください。
シーケンス
ファントム
以下に問題形式で載せておきます。
シーケンス
TR
TE
スライス厚
matrix
FOV
スライス
BW
温度
T1値
T2値
ファントム
ROI
過去問
18-問題22 MRI 画像の SNR 測定について正しいのはどれか。2 つ選べ。
- 差分法による差分処理はノイズを過少評価する。
- 強度画像におけるバックグラウンド領域のノイズは正規分布を示す。
- 差分法は信号ムラやトランケーションアーチファクトの影響を排除できる。
- バックグラウンド領域からノイズを求めるときはノイズを補正係数√𝜋の値で除する。
- ピクセルシフトによる差分法は 3 方向(読み取り方向、位相方向、斜め方向)に 1 ピクセルシフトさせた画像を作成する。
1.×過大評価するため√2を用いる
2.×レイリー分布
3.○
4.×√((4-π)/2)
5.○
17-問題 23 MRI 画像(強度画像)の SNR の測定について正しいものはどれか。2 つ選べ。
1. バックグラウンド領域でのノイズはレイリー分布を示す。
2. ピクセルシフトによる差分法では 1 枚の画像からノイズを評価できる。
3. 差分法を用いる場合は差分処理で負の値を 0 にするような閾値設定をする。
4. 差分法でノイズを測定する場合は差分画像の ROI の標準偏差に √2 の値を乗する。
5. バックグラウンド領域からノイズを求めるときは、ノイズを補正係数 1.253 の値で除する必要がある。
1.○
2.○
3.×0にせず負の値を保つ設定とする
4.×Noise=SDsub/√2
5.×Noise=SDBG/0.655 ROIの平均値から求める場合はNoise=MeanBG/1.253
ちなみに標準偏差から求めるのか、平均値から求めるのかの指定がないので答えられないと思います
16-23)SNR の測定について正しいのはどれか。3 つ選べ。
(不適切問題)
1. バックグラウンド領域のノイズは正規分布を示す
2. 表面コイルを用いる場合は SNR と画像均一性の評価を同時に行う
3. 比較的信号が均一でアーチファクトを含まない領域に ROI を設定する
4. 差分法を用いる場合は差分処理で負の値を 0 にするような閾値設定をする
5. バックグラウンド領域からノイズを求めるときは、ノイズを補正係数 0.655 で除す必要がある
1.×レイリー分布
2.○SNRと画像均一性の評価を同時に行うことが薦められている
3.○
4.×0にせず負の値を保つ設定とする
5.×Noise=SDBG/0.655 ROIの平均値から求める場合はNoise=MeanBG/1.253
標準偏差から求めるのか、平均値から求めるのかの指定がないため
第15回-23
第15回-23
画像評価に関する正しい記述はどれか。2つ選べ。
- Parallel imagingでSNR測定をするには空中雑音法を用いる。
- 表面コイルを用いる場合,SNRと均一性の評価を同時に行う。
- 差分法を用いたSNR測定は装置付属の差分機能を使用する。
- CNR(contrast-to-noise ratio)が高くなると信号検出能は低下する。
- 空間分解能の評価は等間隔に並んだピンパターンから視覚評価を行う。
1.×測定位置により雑音が不均一となり基本的に測定対象外とされるが日本放射線学会では5定点差分法が提唱されている
2.○表面コイルはSNRに位置依存性があるため同時に均一性の評価を行う必要がある
3.×使用しても良いが必ずしも装置付属の差分機能を使用する必要はない ○としても良さそうな気もしますが消去法で×
4.×
5.○詳細評価にはMTFを評価することとなるが、簡便法としてピンの視覚評価がある
第14回-15
第14回-15
NEMAにおけるSNR測定に関する正しい記述はどれか。2つ選べ。
1. 部屋とファントムの温度は 22±4°Cにする。
2. 信号発生物質の T2 値は 50ms 以下である。
3. 信号発生物質の T1 値は 1200ms 以上である。
4. TE は信号発生物の T2 値の 1/2 以上にする。
5. TR は信号発生物の T1 値の 3 倍以上にする。
1.○
2.×T2値>50ms
3.×T1値<1200ms
4.×一般的に臨床に使用される範囲
5.○
第13回-6
第13回-6
パラレルイメージングのSNR測定に関する正しい記述はどれか。(正解2つ)
1. 位置依存性がある。
2. ジオメトリーファクターに依存する。
3. 臨床画像では空中雑音法を用いる。
4. 臨床画像では空中信号法を用いる。
5. 必ず感度補正を行った画像を用いる。
1.○
2.○パラレルイメージングにおいて各ボクセルの折り返しを元に戻す正確さを表し、コイルの配置やボクセルごとに異なる値をとり位置依存性がある
3.×日本放射線学会では5定点差分法が提唱されている
4.×
5.×
第13回-5
第13回-5
NEMA における SNR 測定に関する正しい記述はどれか。(正解2つ)
1. 測定法は差分法である。
2. 算出式は SNR=S /(√2 × SD)である。
3. Fast SE 法は撮像シーケンスとして使用できない。
4. 体幹部はボディーコイルで,頭部はヘッドアレイコイルを使用する。
5. ファントムは T1 値が 1200ms 以上で T2 値が 50ms 以下のものを使用する。
1.○
2.×SNR=(S×√2)/ SD
3.○SEを使用する
4.×ガントリー内蔵のbodyコイルは使って良い、シングルチャンネルでないもの(アレイコイル)は不可
5.×T1値<1200ms、T2値>50ms
第12回-7
第12回-7
第8回-24と同問
第11回-44
第11回-44
MRI の画像評価に関して正しい文章を選択して下さい。(正解 3 つ)
1.基本的に SNR と CNR は相関する。
2.CNR はファントム温度に依存する。
3.CNR は空間分解能の評価が可能である。
4.差分法の SNR は信号強度×√2/ 標準偏差である。
5.パラレルイメージングで SNR を測定する時は、空中信号法を使用する。
1.○
2.○
3.×不可能
4.○
5.×日本放射線学会では5定点差分法が提唱されている
第10回-34
第10回-34
性能や精度に関連する事項について、正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1.受信バンド幅が狭いほど SNR は大きくなる。
2.画像の均一性には、傾斜磁場の直線性が大きく影響する。
3.画像の幾何学的なひずみと静磁場の不均一性は大きく関係する。
4.不変性試験は、不具合が起きた場合に問題箇所を特定するために行う。
5.スライス厚の評価には、信号が発生しない材料の大きさが異なるピンやプレートをいくつか並べたファントムを使用するのが一般的である。
1.○
2.×RFや正磁場不均一などが影響する、傾斜磁場の直線性が影響するのは画像歪み(空間直線性)
3.○
4.×機器の性能が設定基準を満足することを確認するため、機器の構成要素の性能変化を早期に発見するために行う
5.×スライス厚にはくさび板などを用いる、ピンを用いるのは歪み試験
第8回-24
第8回-24
MRI の画像評価に関して正しい文章を選択してください。(正解 3 つ)
1.基本的に SNR と CNR は相関する。
2.CNR はファントム温度に依存する。
3.CNR は空間分解能の評価が可能である。
4.差分法の SNR は信号強度×√2/ 標準偏差である。
5.パラレルイメージングで SNR を測定する時は、空中雑音法でなく、空中信号法を使用する。
1.○
2.○
3.×不可能
4.○
5.×日本放射線学会では5定点差分法が提唱されている
第6回-37
第6回-37
性能評価について、正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1. 差分法の SNR 算出式は、SNR=(S / √2) / N である。
2. NEMA では、ファントム温度を、25°±4°に規制している。
3.撮像 TR は、ファントムの T1値/4より小さくする必要がある。
4.画像均一性の測定は、完全に均一な場合、NEMA では全均一性は0になる。
5.Parallel MRI での SNR 測定では、空中で雑音を測定するのは望ましくない。
a.× SNR=(S×√2)/ SD
b.×室温とファントムは22±4℃
c.× SNRとスライス厚はTR≧3×T1、均一性はTR≧5×T1
d.○
e.○日本放射線学会では5定点差分法が提唱されている
第5回-37
第5回-37
NEMA 基準における SNR 測定法について、正しい文章を解答して下さい。
a. 室温およびファントムの温度は 24°±4°C とする。
b. TR≦5x信号発生領域の充填剤の T1 とする。
c. アイソセンターを中心とする単一の横断面を使用する。
d. スライス厚≦5mm とする。
e. 2回スキャンの内、第1スキャンの終了から第2スキャンの開始までの時間は5分以上とする。
a.×22±4°C
b.×TR:T1値 × 3 以上
c.○まずアイソセンターにRF受信コイルを設置、ファントムをその中心に配置します。そしてシングルスライスでAxialを撮影します。
d.×10mm以下
e.×5分以内に同一条件で2回撮影します。
均一性
19-問題 22 NEMAにおける均一性の評価について正しいのはどれか。
1. スライス厚は10mmより厚く設定する。
2. 不均一度は100×(Smax + Smin)/(Smax – Smin)で計算される。
3. T1値が400msのファントムを用いた場合、TRは1200msで問題ない。
4. 画像のノイズの影響を少なくするために9点ローパスフィルタ処理をおこなう。
5. NAAD(normalized absolute average deviation)はROI内の各ピクセル値の標準偏差から均一性を評価する方法である。
1.× スライス厚は10mm以下。
2.×100×(Smax – Smin)/(Smax + Smin)
3.×T1値×5以上 この場合はTR=2000ms以上とする。
4.○
5.×絶対偏差から均一性を評価する方法。
18-問題24 NEMA における均一性の評価について正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ファントム温度は 20±4°Cとする。
- 測定 ROI の平均値からスパンを求める。
- TR はファントムの T1 値の 5 倍以上に設定する。
- 不均一度を N としたとき均一度は 1/N で計算される。
- NAAD(normalized absolute average deviation)は ROI 内の各ピクセル値の絶対偏差から均一性を評価する方法である。
1.×22±4℃
2.×スパン=(最大信号値-最小信号値)/2
3.○
4.×100-N
5.○
17-問題 24 NEMA における均一性の評価について正しいものを選べ。
- スライス厚は 10 mm より厚く設定する。
- 不均一度は 100×(Smax-Smin)/(Smax+Smin)で計算される。
- T1 値が 500 ms のファントムを用いた場合、TR は 1500 ms で問題ない。
- ノイズの影響を少なくするために 9 点ハイパスフィルタ関数を畳み込んでもよい。
- Normalized absolute average deviation(NAAD)は ROI 内の各ピクセル値の標準偏差から均一性を評価する方法である。
1.×10mm以下
2.○
3.×TR:T1値×5以上
4.×高周波ノイズの除去を行うため9点ローパスフィルタを使用
5.×絶対偏差から均一性を評価する方法。ノイズの影響を受けにくい。
16-43)NEMA における均一性測定について正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 画像フィルタを用いる
2. スライス厚は 10 mm 以下に設定する
3. FOV は RF コイルの最大径の 120%に設定する
4. 測定 ROI はファントム領域の 75%を含むように設定する
5. NAAD(normalized absolute average deviation)は絶対偏差から均一性を評価する方法であり、高ノイズ画像の影響を受ける
1.×使用不可
2.○
3.×110%を超えないこと
4.○
5.×高ノイズ画像の影響を受けにくい
第15回-23
第15回-23
画像評価に関する正しい記述はどれか。2つ選べ。
- Parallel imagingでSNR測定をするには空中雑音法を用いる。
- 表面コイルを用いる場合,SNRと均一性の評価を同時に行う。
- 差分法を用いたSNR測定は装置付属の差分機能を使用する。
- CNR(contrast-to-noise ratio)が高くなると信号検出能は低下する。
- 空間分解能の評価は等間隔に並んだピンパターンから視覚評価を行う。
1.×測定位置により雑音が不均一となり基本的に測定対象外とされるが日本放射線学会では5定点差分法が提唱されている
2.○表面コイルはSNRに位置依存性があるため同時に均一性の評価を行う必要がある
3.×使用しても良いが必ずしも装置付属の差分機能を使用する必要はない ○としても良さそうな気もしますが消去法で×
4.×
5.○詳細評価にはMTFを評価することとなるが、簡便法としてピンの視覚評価がある
第14回-13
第14回-13
NEMAにおける均一性測定に関する正しい記述はどれか。2つ選べ。
- スライス厚は 10 mm以上にする。
- スパン Δは(Smax-Smin)/2 である。
- TR は信号発生物の T1 値の 3 倍以上にする。
- データ収集マトリクスは 256×256 以上にする。
- 撮像画像に 9 点ローパスフィルター処理を行う。
1.×10mm以下
2.○
3.×TR≧5×T1
4.×128×128以上
5.○高周波ノイズの除去を行う
第12回-4
第12回-4
NEMA の画像均一性評価法について正しい文章を選択して下さい。(正解2つ)
- スライス厚は 10 mm以上にする。
- 均一度は 100×(Smax-Smin)/(Smax+Smin)で算出する。
- 画像のマトリクスサイズは 128×128 以上が推奨されている。
- 表面コイルを使用する際は適正な感度補正処理を必ず施行する。
- NAAD(normalized absolute average deviation)は絶対偏差から均一性を評価する方法であり、ノイズの影響を受けにくい。
1.×10mm以下
2.×これは不均一度の式
3.○
4.×
5.○
第11回-35
第11回-35
NEMA における画像均一性評価法で正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1.均一度は 100×(Smax-Smin)/(Smax+Smin)で算出する。
2.表面コイルを使用する際は、感度補正処理が必要である。
3.スパンは、ROI 内ピクセルの最大信号値と最小信号値の平均である。
4.NAAD(normalized absolute average deviation)は絶対偏差から均一性を評価する方法である。
5.PIU(peak deviation non-uniformity)とは、100ピクセル程度の平均信号値から評価する方法である。
1.×不均一度の式
2.×
3.×スパン=(Smax-Smin)/2、SAVE=(Smax+Smin)/2
4.○
5.○(ACR-MRAP)
第10回-34
第10回-34
性能や精度に関連する事項について、正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1.受信バンド幅が狭いほど SNR は大きくなる。
2.画像の均一性には、傾斜磁場の直線性が大きく影響する。
3.画像の幾何学的なひずみと静磁場の不均一性は大きく関係する。
4.不変性試験は、不具合が起きた場合に問題箇所を特定するために行う。
5.スライス厚の評価には、信号が発生しない材料の大きさが異なるピンやプレートをいくつか並べたファントムを使用するのが一般的である。
1.○
2.×RFや正磁場不均一などが影響する、傾斜磁場の直線性が影響するのは画像歪み(空間直線性)
3.○
4.×機器の性能が設定基準を満足することを確認するため、機器の構成要素の性能変化を早期に発見するために行う
5.×スライス厚にはくさび板などを用いる、ピンを用いるのは歪み試験
第10回-36
第10回-36
NEMA における画像均一性評価法で正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1.均一度は 100×(Smax-Smin)/(Smax+Smin)で算出する。
2.スパンは ROI 内の最大信号値―最小信号値である。
3.ファントム撮像の TR は、ファントム内容物の T1 値の 5 倍以下である。
4.PIU(peak deviation non-uniformity)とは、100ピクセル程度の平均信号値から評価する方法である。
5.NAAD(normalized absolute average deviation)は絶対偏差から均一性を評価する方法で、高ノイズ画像に影響されにくい。
1.×不均一度の式
2.× Δ=(最大信号値―最小信号)/2
3.×5倍以上
4.○ACR-MRAP
5.○
第9回-35
第9回-35
画像均一性の測定法について、正しい文章を選択してください。(正解3つ)
1.NEMA ではファントム温度は 22±4°Cである。
2.NEMA ではスパンと中央値から不均一度と均一度を算出する。
3.IEC の測定方法は平均絶対偏差から算出するためノイズの影響を受けにくい。
4.NEMA のグレイスケールマップは平均値からの信号差によって9段階に割り振る。
5.NEMA のグレイスケールマップは雑音の影響を少なくするため、Gaussian フィルタを加える。
1.○
2.○
3.○
4.× 5段階
5.×9点ローパスフィルタ
第6回-37
第6回-37
性能評価について、正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1. 差分法の SNR 算出式は、SNR=(S / √2) / N である。
2. NEMA では、ファントム温度を、25°±4°に規制している。
3.撮像 TR は、ファントムの T1値/4より小さくする必要がある。
4.画像均一性の測定は、完全に均一な場合、NEMA では全均一性は0になる。
5.Parallel MRI での SNR 測定では、空中で雑音を測定するのは望ましくない。
a.× SNR=(S×√2)/ SD
b.×室温とファントムは22±4℃
c.× SNRとスライス厚はTR≧3×T1、均一性はTR≧5×T1
d.○
e.○日本放射線学会では5定点差分法が提唱されている
スライス厚
18-問題25 図に2つのウェッジを重ねたスライス厚測定用ファントムの撮像方法を示す。正しいのはどれか。2 つ選べ。
1. T=W1×tan(α+θ)である。
2. ウェッジの傾斜角αは 5~15°とする。
3. W1 と W2 の差が大きくなればθは小さくなる。
4. ウェッジが 2 つあるのは磁場不均一性を補正するためである。
5. マトリックス数を固定したまま T を薄くする場合は FOV を広げなければならない。
1.○ 16-24を参考
2.○
3.×ファントムの回転角度θが0になるとW1=W2となる。
4.×ファントムの回転補正
5.×
16-24)2つのウェッジを重ねたスライス厚測定用ファントムの撮像方法を図に示す。次の文章でア~オに当てはまる語句の組み合わせで正しいのはどれか。
「角度Aは( ア )となることから、スライス厚TはW2を用いて( イ )と表される。同様にTはW1を用いて( ウ )とも表される。W1とW2の関係から回転角度θを求めることが可能で、仮に( エ )となった場合、回転角度が 0 度になるため回転の補正が必要なくなる。αが 25 度、θが 5 度、W1 が 10mm の場合、スライス厚Tは約( オ )となる」
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1 | α-θ | W2×cos(α-θ) | W1×cos(α+θ) | W1=W2 | 8.7mm |
2 | α+θ | W2×cos(α+θ) | W1×cos(α-θ) | 2W1=W2 | 9.4mm |
3 | α-θ | W2×tan(α-θ) | W1×tan(α+θ) | W1=W2 | 5.8mm |
4 | α+θ | W2×tan(α+θ) | W1×tan(α-θ) | 2W1=W2 | 3.6mm |
5 | α-θ | W2×sin(α-θ) | W1×sin(α+θ) | W1=W2 | 5.0mm |
1.2.3.○4.5.
ア:ファントムの回転が無く回転角度θが0の場合、角度AはA=αである。ファントムが回転しθが増えるほどAはθだけ小さくなるのでA=α-θ。
イ:tan(α-θ)=T/W2 T=W2×tan(α-θ)
ウ:W1の角度を仮に角度Bとすると、回転角度θが0の時はB=α、しかしAとは逆に回転角度θが増すほどθだけ大きくなるのでB=α+θ。
そしてtan(α+θ)=T/W1 T=W1×tan(α+θ)
エ:回転角度が0度の時のW1とW2の関係を問われているので、W1=W2
オ:T=W1×tan(α+θ)より T=10×tan30°=10×1/√3=5.8
14-14)NEMAにおけるスライス厚測定に関する正しい記述はどれか。2つ選べ。
- 高速 SE 法が望ましい。
- シングルスライスで撮像する。
- TR は信号発生物質の T1 値の 3 倍以上にする。
- ウエッジ法のスライス厚はFWHM × tan 𝛼である。
- ウエッジファントムが 2 つあるのは磁場不均一の補正のためである。
1.×SE法
2.×マルチスライス、少なくとも3スライス。
3.○
4.○
5.×セットアップ時の回転補正。
10-34)性能や精度に関連する事項について、正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1.受信バンド幅が狭いほど SNR は大きくなる。
2.画像の均一性には、傾斜磁場の直線性が大きく影響する。
3.画像の幾何学的なひずみと静磁場の不均一性は大きく関係する。
4.不変性試験は、不具合が起きた場合に問題箇所を特定するために行う。
5.スライス厚の評価には、信号が発生しない材料の大きさが異なるピンやプレートをいくつか並べたファントムを使用するのが一般的である。
1.○
2.×RFや正磁場不均一などが影響する。傾斜磁場の直線性が影響するのは画像歪み(空間直線性)。
3.○
4.×機器の性能が設定基準を満足することを確認するため。機器の構成要素の性能変化を早期に発見するために行う。
5.×スライス厚にはくさび板などを用いる。ピンを用いるのは歪み試験。
解説(SNR測定)、解説(均一性試験)、解説(スライス測定)、解説(歪み試験)
7-27)スライス厚測定について、正しい文章を選択してください(正解2つ)
1.ウエッジ法で、2対のウエッジを使用するのは、画像歪みを補正するためである。
2.スライス厚の測定は、2対のウエッジか傾斜板を使用するのが、一般的である。
3.スライス厚に影響を与える因子として、傾斜磁場の不均一、RF パルスの不均一、静磁場の不均一などがあげられる。
4.基本的にウエッジの角度を α とした場合、スライス厚はスライスプロファイルの微分の半値幅 x sin(α)で求められる。
5.ウエッジの撮像は、大きな FOV と少ないマトリクス数で、高い SNR の画像を得る事が重要である。
1.×回転補正
2.○
3.○
4.× 半値幅×tan(α)
5.×大きなFOV少ないマトリクス数では分解能が低下してしまうのでよろしくない。SNRは加算回数の増加などで補う。
6-(32) スライス厚測定について、正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1.ウエッジ法で、2対のウエッジを使用するのは、画像歪みを補正するためである。
2.スライス厚の測定は、2対のウエッジか傾斜板を使用するのが、一般的である。
3.スライス厚に影響を与える因子として、傾斜磁場の不均一、RFパルスの不均一、静磁場の不均一などがあげられる。
4.基本的にウエッジの角度を α とした場合、スライス厚はスライスプロファイルの微分の半値幅 x sin(α)で求められる。
5.ウエッジの撮像は、大きな FOV と少ないマトリクス数で、高い SNR の画像を得る事が重要である。
a.×回転補正
b.○
c.○
d.× 半値幅×tan(α)
e.×大きなFOV少ないマトリクス数では分解能が低下してしまうのでよろしくない。SNRは加算回数の増加などで補う。
5-(38) スライス厚測定について、正しい文章を解答して下さい。
a. ウエッジ法で、2対のウエッジを使用するのは、画像歪みを補正するためである。
b. ウエッジ法で、2対のウエッジを使用するのは、磁場の不均一を補正するためである。
c. スライス厚に影響を与える因子として、傾斜磁場の不均一、RF パルスの不均一、 静磁場の不均一などがあげられる。
d. 基本的にウエッジの角度をαとした場合、スライス厚はスライスプロファイルの微分の半値幅 x sin(α)で求められる。
e. ウエッジの撮像は、大きな FOV と少ないマトリクス数で、高い SNR の画像を得る事が重要である。
a.×傾きによる誤差の補正(回転補正)
b.×
c.○
d.× 半値幅×tan(α)
e.×大きなFOV少ないマトリクス数では分解能が低下してしまうのでよろしくない。SNRは加算回数の増加などで補う。
歪み
17-問題 25 画像のようなファントムを用いた NEMA の歪み測定を行う際の正しいものはどれか。2 つ選べ。
1. スライス厚は 5 mm 以下とする。
2. ファントム温度は 20±4°Cとする。
3. 長方形ピクセルで測定可能である。
4. 距離の測定間隔を 30°で 6 本として測定してもよい。
5. 測定値と実寸の誤差割合を算出し、最大誤差を表記する。
1.×10mm以下
2.×22±4℃
3.×正方形ピクセル
4.○測定間隔は45°以下で4本以上
5.○
15-24) NEMA における歪みの性能評価法に関する正しい記述はどれか。3つ選べ。
- 長方形ピクセルでも測定可能である。
- ファントムは円柱形もしくは球形である。
- 距離の測定間隔は45°以下で4 本以上とする。
- ピクセルサイズは最大保証範囲の1%以下とする。
- 測定値と実寸の誤差割合を算出し,最大誤差を表記する。
1.×ピクセル形状は正方形。
2.×装置の保証範囲が立方体や球型であればそれと同じ形状と大きさをもつファントム。もしくは内部にリング、穴、ピンなど保証範囲の境界を定義できる構造物を含むものでも可。IECなら円柱形もしくは球形。
3.○
4.○
5.○
13-4) NEMAにおける歪みの性能評価法に関する正しい記述はどれか。(正解2つ)
1. スライス厚は 5mm 以下とする。
2. 歪率の許容範囲は±10%である。
3. EPI や GE の測定時は周りを水溶液に浸す。
4. 距離の測定間隔は 45°以下で 4 本以上とする。
5. 測定値と実寸の誤差割合を算出し、最大誤差を表記する。
1.×10mm以下
2.×±5%
3.×スピンエコーで測定
4.○
5.○
12-5)NEMA の歪みの性能評価法で正しい文章を選択して下さい。(正解2つ)
- スライス厚は 10mm 以下とする。
- 歪率の許容範囲は±10%である。
- EPI の測定時は周りを水溶液に浸す。
- 測定値と実寸の誤差割合を算出し、平均誤差を歪とする。
- 測定ファントムは、リング、穴、ピンなど、保証範囲の境界を定義できる構造物とする。
1.○
2.×±5%
3.×スピンエコーで測定
4.×ファントムの測定値と実寸から誤差割合を算出し、最大誤差を歪とする。
5.○
10-34)性能や精度に関連する事項について、正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1.受信バンド幅が狭いほど SNR は大きくなる。
2.画像の均一性には、傾斜磁場の直線性が大きく影響する。
3.画像の幾何学的なひずみと静磁場の不均一性は大きく関係する。
4.不変性試験は、不具合が起きた場合に問題箇所を特定するために行う。
5.スライス厚の評価には、信号が発生しない材料の大きさが異なるピンやプレートをいくつか並べたファントムを使用するのが一般的である。
1.○
2.×RFや静磁場不均一などが影響する。傾斜磁場の直線性が影響するのは画像歪み(空間直線性)。
3.○
4.×機器の性能が設定基準を満足することを確認するため。機器の構成要素の性能変化を早期に発見するために行う。
5.×スライス厚にはくさび板などを用いる。ピンを用いるのは歪み試験。
10-37)NEMA における歪みの性能評価法で正しい文章を選択してください。(正解2つ)
1.スライス厚は 5mm 以下とする。
2.ピクセルサイズは最大保証範囲の 1%以下とする。
3.測定値と実寸の誤差割合を算出し、平均誤差を歪とする。
4.測定はファントム中心を通る壁面間距離を 90 度以下で 4 本以上測定する。
5.測定ファントムは、リング、穴、ピンなど保障範囲の境界を定義できる構造物とする。
1.× 10mm以下
2.○
3.×最大誤差
4.× 45°以下
5.○
空間分解能
19-問題 25 IEC 62464-1に示されるMRIの空間分解能測定ファントムおよび測定用画像の例を示す。正しいのはどれか。2つ選べ。
1. d/Lは0.5とする。
2. (a)はLの10倍未満とする。
3. (b)はスライス厚の2倍以上とする。
4. この画像から得られるのはy軸に沿った空間分解能である。
5. ROI内の信号値と標準偏差から平均MTFを測定することができる。
1.× d/Lは0.61〜0.70
2.× (a)はLの10倍以上とする。
3.○
4.× x軸に沿った空間分解能。
5.○
15-23) 画像評価に関する正しい記述はどれか。2つ選べ。
- Parallel imagingでSNR測定をするには空中雑音法を用いる。
- 表面コイルを用いる場合、SNRと均一性の評価を同時に行う。
- 差分法を用いたSNR測定は装置付属の差分機能を使用する。
- CNR(contrast-to-noise ratio)が高くなると信号検出能は低下する。
- 空間分解能の評価は等間隔に並んだピンパターンから視覚評価を行う。
1.×5定点差分法を使用する。
2.○表面コイルはSNRに位置依存性があるため同時に均一性の評価を行う必要がある
3.×使用しても良いが必ずしも装置付属の差分機能を使用する必要はない
4.×コントラストが良くなり検出能は上昇する。
5.○
15-25)IEC 62464-1に準じたMRIの空間分解能測定ファントムとその測定用画像を以下に示す。正しい記述はどれか。3つ選べ。
- d/Lは2以上とする。
- (a)はLの10倍以上とする。
- (b)はスライス厚の2倍以上とする。
- この画像から得られるのはy軸に沿った空間分解能である。
- ROI 内の信号値と標準偏差から平均 MTF を測定することができる。
1.×アクリル板を重ねたもの、d/Lは0.61〜0.70とされている。
2.○
3.○
4.× x軸に沿った空間分解能。
5.○
ゴースト
19-問題 23 IECにおけるゴーストアーチファクトの評価について正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 2D-SE法で撮像する。
2. FOVはファントムの大きさの1.5倍程度とする。
3. SNRが低いとノイズでアーチファクトが認識できなくなる。
4. ゴースト信号比、ゴースト雑音比および信号雑音比の値を評価する。
5. バックグラウンド領域に設定するROIはファントムに対して位相エンコード方向の背景で測定する。
1.×GRE法で撮像。
2.×ファントムはFOVの50%を超えない。
3.○ゴーストを検出できない可能性があるためSNR≧100とする。
4.○
5.×位相エンコード方向ではゴーストアーチファクトが発生しているため、周波数エンコード方向の背景で測定する。
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