歳差運動の方向について考えてみました。
考えすぎて少々こんがらがったので少しまとめてみます。
簡易的にまとめているので絵はフリーハンドで描いており汚いですがご理解ください。ペンも使ってないのですごい汚いです。
疑問の始まり
ラドライフもお陰様で、たまにコメントやメールをいただけるようになりご質問などを受けられるようになりました。
本当に皆さんに感謝しております。
今回はご質問をいただいた中のその一つであり、言葉だけでは伝えきれないと感じたため勝手ではありますが記事といたしました。
静磁場にさらされると1H原子核たちはは55°と125°の両方向に分かれます。
そして55°はα群、125°はβ群と呼びます。【MRIの原理みたいなのその①】核種から飽和パルスまでより
これらはスピンしているので偶力(今回は静磁場)を受けると歳差運動を始めます。
ここで私はαは時計回り、βは反時計回りに回るとなんとなく思っていたのですがこれでは矛盾が生じる?事に気づかされました。
上下で回り方が変わると(αで時計回り、βで反時計回り)90°以上のRFパルス照射した時、途中で回転が変わってしまいます。
例えば180°パルス照射では、0〜90°では時計回りなのに、90°〜180°の間では反時計回りになります。おそらくこの状態では。。
イメージして描いてみたけど汚くてすみません。いろいろと
歳差運動
ある物体に偶力を加えるとそれは回転します。
しかし、もしある物体が自転していたらそれは歳差運動し始めます。
(画像では自転が反時計まわりをしており、歳差運動も反時計回りとなっている。)
この動きはコマの動きでよく例えられています。
この時コマに加わる偶力とは、重力と床からの抗力となります。
磁気モーメントの場合
では磁気モーメントではどうでしょうか
このときの偶力は静磁場となります。今回静磁場は下から上方向と仮定します。
重力は上から下へかかり、静磁場は下から上にかかるため歳差運動の回転方向はコマとは逆となります。
(なぜこのような方向へ歳差運動するのかは今回は割愛させていただきます。すみません)
この時計回りの歳差運動がα群となります。
β群の歳差運動
これが私の訳わからなくなったところなのですが、
βは逆向きなので、単純に考えて歳差運動は反対回りになるでしょと思って反時計回りだとしていました。
改めて考え直したのがこちら
α群は時計回りであっている。
β群もα群同様に下から静磁場の力を受けているが、これはコマの動きと同じくなる。
下からの静磁場は、反対を向くβに対しては、上から受けることとなる。
それはコマと重力の関係と同じくなります。
そのためβ群は反時計まわりの歳差運動を行います。
あれ、反時計回りなら冒頭の間違った考え方と一緒ですね。ここで結構悩みましたがそれは自分も観察対象と一緒に逆さまから見ていたからです。
自分は上から観察するとβ群も時計回りの歳差運動をしていると考えることができました。
言語化するのが難しいのですが、例えば透明な時計があったとして、それを正面から見ると間違いなく時計まわりに回ります。しかし裏側から見ると反時計回りとなる事に似ているかと思います。
以上からα群もβ群もともに時計回りとなります。
文献や参考書籍
こちらの記事は完全解説をベースに自分の考えを入れて書きました。
ご質問をいただいていろいろ調べてはみたものの、α群とβ群の歳差運動に関して有力な記載がなされている文献や参考書などは見つけられませんでした。
歳差運動のもととなる自転の回転方向は反時計回りで良いのか、自転が逆となれば歳差運動も逆となります。
そもそもスピンを自転と同意としていいのか、色々と考えさせられましたがはっきりと答えは出せませんでした。
また、ここまで熱く書きましたが量子力学という確率的な話の前では、今回の記事はあまり意味をなさないのかとも感じました。
今回はとても拙い記事となりました。もっとわかることがあれば新しく記事にするかリライトしていきたいです。
読んでくださった方、ありがとうございます。またご質問いただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
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